S&S / BLOG Mar 7, 2018
Text:OKAZAKI MASAHIRO
ANYDOPEによって具現化された「点と線が骨格を作る」そのコンセプトに込められたSLOW&STEADYの5年間の想い、そして1年を通してリリースされる「5th Station」その第1弾にふさわしいスペシャルアイテムの完成です!
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2018年 この度、 SLOW&STEADY 5周年を記念して、当店と深い結びつきのある様々なヒト・モノ・コトと1年に渡って展開する5周年記念イベント「5th Station」がスタートいたします!

そんな「5th Station」記念すべき第1弾は、 ANYDOPE (エニードープ)。
徳島のウッドルアービルダー中野 太郎氏が手がけるルアーメーカーに依頼した SLOW&STEADY 別注ルアー。
構想から制作、完成まで数ヶ月をかけて、ついにお披露目となります!

SUBSIDEDUSK〈S&S 5th Anniversary Edition〉

SLOW&STEADY × ANYDOPE 【5th station vol.1】
SUBSIDEDUSK〈S&S 5th Anniversary Edition〉
COLOR:#SKELETON&STEADY(#S&S)
SIZE:length 107mm
WEIGHT:±25.5g
PRICE:9,000yen(tax in)

カラー名「#SKELETON&STEADY(#S&S)」は「骨格が安定する」という意味を込めてANYDOPE より命名。
モデルには ANYDOPE のラインアップからスケーティングが得意なペンシルベイト「SUBSIDEDUSK(サブサイドダスク)」を選択。
ちなみに、ボーン(骨柄)は ANYDOPE としては初とのこと。ひとつひとつ、手作りだからこその不均一な長さと太さが魅力的な1品。

ルアーパッケージには、ウッドボックス(杉)を選択。
専門業者に依頼制作した杉のボックスには、5年前、開店工事の際に使用した塗料(店奥バックヤード全面)と同様のものを使い、ひとつひとつ着色を施しました。

さらにボックス内に入れているパッチワークした布。
これには、この5年間でお客様の裾上げや袖つめの際に不要になった生地を縫い合わせています。

普段は、洋服の補強や破れの際にのみ使用しているのですが、
今回のような周年記念アイテムをリリースできるのはこれまで当店を支えて下さったお客様のおかげ。
だからこそ、この5年間で皆さんから少しづつ頂いたこの生地を使うことにしました。
※糸には同じくここ徳島で、昔ながらの技術で藍染された「刺繍糸」を使用しています。

ルアーはもちろんですが、このボックスを開けた時、下からのぞくつたないパッチワークを見た時に、「あ、これあのパンツ…」「これビンテージ生地かも…」 なんて、楽しんでもらえるのを想像しながら、ひと針ひと針手縫いにて制作いたしました。

「点と線が骨格を作る」

今回、この別注ルアー制作に関して、当店からの要望は大きくは以下の2つ。

ひとつは、 SLOW&STEADY をどこか連想させるもの
そして、徳島であるということを連想させるもの

さらに ANYDOPE の取扱店で唯一、当店が洋服を扱っている店であるということもあって、「釣果や実績は全く気にせず、洋服店らしいアプローチのアイテムであってほしい」ということも伝えた上で、お互いのイメージを共有し、あとはすべて ANYDOPE へお任せすることとなりました。

それから1ヶ月ほど経って、一通のメールが写真付きで送られてきたのですが、
その時点で今回の特注アイテムが間違いないものになっていました。

SLOW&STEADY 5周年カラーについて。今回は「点と線」徳島の「藍」をテーマに、
SLOW&STEADY が5年間積み重ねてこられたものとして「点と線が骨格を作る」というコンセプトをもとにデザインしてみました。
ANYDOPE からのメールより一部抜粋

SLOW&STEADY が開店当初から掲げている主軸コンセプトは「A LOT OF DOTS… BECOME A STRONG LINE(和訳:点が線となり強くなる)」様々なイベント開催時や節目では必ずテーマに掲げている言葉です。

ルアーに描かれたラインを見た瞬間、毎回の打ち合わせでもきっと感覚的で分かりづらかったであろうこちらの想いが見事に表現されているようで、不均一なライン一本一本から強い意思を感じ、個人的にも SLOW&STEADY が5年間歩んできた道のりを重ねてしまうほど魅了されました。
そして見た目はもちろんのこと「点と線が骨格を作る」というコンセプトメイクも含め、伝えたテーマや要素を深い部分まで汲み取って、1つのルアーに具現化する ANYDOPE の質の高さを改めて感じました。


「点と線が骨格を作る」そのコンセプト通りのボーン。
そこからさらに骨の間隔、色の濃淡など細かい調整を何度も繰り返し、今回のリリースとなりました。

ルアービルダーという職業について

そういえば今回、打ち合わせもかねて実際のルアー作りをほんの少しだけ見学させてもらいました。
工房に一人こもり、自分自身が満足できるレベルに達するまで試行錯誤しながら、黙々と細かい作業を繰り返します。


当然、誰かが途中で助けてくれるわけでもない、そんな毎日を当たり前のように受け入れ過ごすこと。
中野くんと普段接している中では、こちらもどこか当たり前のように思ってしまっているけれど、直接制作している空気に触れると「これには相当な覚悟と情熱がなければ難しい」と強く感じました。


今回この別注ルアーを制作いただいた事で「ルアービルダー」という職業の苦労や孤独、神経を擦り減らすような場面、そんな断片を改めて垣間見たような気がします。もちろん楽しそうで、羨ましい面も沢山ありましたが(笑)

好きな釣具と、好きな場所で、好きな仲間と、好きな釣りを楽しむ


いつも何気なく使っている道具がどうやって生まれているのか。
それを知るのと知らないのではモノへの愛着も驚くほど変わってきます。

釣りを趣味とされている方の多くと同じく、僕も仕事の合間の息抜きをかねて釣りに行きます。
だからこそ余計なストレスに縛られることなく釣りを楽しみたい。こうして時間をかけて作られた、自分が好きな釣具を使い、自分の好きな場所で、好きな仲間と、好きな釣りを楽しむ。

釣果ももちろん大事ですが、それだけに縛られず、限られた時間をどう贅沢に過ごすか。
それが僕にとっての釣りの楽しみかたです。

まさしく今回のルアーは、自分にとってもそんな1品となりました。
これから船の上で僕と共に、どんなドラマを生んでくれるか楽しみで仕方ありません。
と共に、そんな誰かの1品になってくれることを願っています。

最後に、様々な想いや細かなこだわりを見事に具現化していただいた ANYDOPE に、敬意を評して。
SUBSIDEDUSK〈S&S 5th Anniversary Edition〉販売を是非、お楽しみに!

SUBSIDEDUSK〈S&S 5th Anniversary Edition〉
3/9日(金)11:00より SLOW&STEADY 店頭及びONLINE STOREにて販売開始

通信販売をご希望の方は商品ページよりお問い合わせ下さい。
※商品の特性上カートからのご注文は控えさせていただきます。

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この記事を書いたひと
岡崎 昌弘OKAZAKI MASAHIRO | at_slowandsteady
1981年生まれ SLOW&STEADY 代表。18歳の時より地元の古着屋へ勤務。その後同じく県内のセレクトショップ勤務を経て2013年「SLOW&STEADY」をオープンさせる。ブログとは別で文章形SNS『NOTE』にて洋服にまつわる記事を毎日更新しています。 『NOTE』 https://note.com/slwanstdy
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