S&S / BLOG May 20, 2019
Text:OKAZAKI MASAHIRO
「もったいない」って感覚は当店の洋服においては必要ないと思ってます。でも...頭ではわかってるけど、頑張って買ったからこその悩み。皆さんも気持ち分かるはず。
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少し前に公式LINE@に寄せられた質問。前回と同様に皆様からよく聞く話でしたのでご紹介します。

岡崎さんお久しぶりです、ブログ拝見しています。とても勉強になってます。本当に洋服とかオシャレとか難しいです。無理してかっこつけないとか、自分の生活と合わない格好はしないようにとか、でも好きな服だからある程度は攻めてみようとか、普段からそんなことばっかり考えています。岡崎さんのお店のHPをみたりして少しづつ「良いもの」は買っていますが、大事にしすぎる感があります。ガンガン着てこそとは思っているのですが、汚れたら嫌とか臭いがつくのがいやとかでどうしてもさらっと外出の時に着れないのが今の悩みです。  ー三重県 N様よりー

久しぶり!!いつもありがとう。物を大事にするって悪いことじゃないけどね。でも、N君がわざわざメールくれるってことはかなり敏感なんだろうね。

ここら辺って、ものすごく性格が左右すると思う。綺麗好きで几帳面な性格ならどうしても汚れとか気になるだろうし。確かに、今まで「洋服は相棒のようなものだけど、あくまで身にまとうツールであって過剰になりすぎるのはあまりよろしくない」って感じのことをブログでも書いてきた。「自分が洋服に負けてしまうようじゃ、着こなすのも難しい」とも…

僕は性格が大雑把で、大事に着ようって感覚はあまり..というか全くないかも笑。汚れたら適切な方法で洗えばいい。破れたら直せばいいって思ってる。

そこらへんは買ってる洋服によっても違うし、人それぞれでいいと思うよ。

でも、一点だけアドバイス。N君が好きな洋服ってのは、間違いなく新品が一番かっこ悪い。着用を重ねてこそ真価を発揮する。それを知ってるから相談してくれたんだろうけど。汚れとかダメージは、相談くれたらある程度はどうにかできる。それよりせっかく頑張って買った洋服のポテンシャルを引き出せずに置いておくことのほうがずっともったいない。

僕の思う「良い洋服と悪い洋服の差」はまさにそこ。どうなってもかっこよくなるポテンシャルを備えてるからこそ買う価値があるし頑張って手にしたいと思える。

100円のTシャツが破れたって、そこまで考えないだろうし、ましてや直すって発想が出てこないでしょ?

臭いなんかは風通しの良い場所で半日ハンギングすればある程度なくなるし、僕は店でも使ってるお気に入りのポプリをクローゼットに撒き散らしてる笑。

風に当ててブラッシングしてクローゼットに入れておけば、次回着る時にはお気に入りの洋服に好きな香りがプラスされてる状態にリセットされる。

そんな感じで、N君もお気に入りの香りを見つけたり、汚れた場合の対処がしっかりわかってれば何も怖くなくなるはず。

店の常連さんで、全身フランクリーダーで毎日片道10キロの通勤をロードバイクで通ってる人がいるけど、その人とかは毎月のように破れたり、ひどい時は鳥の糞が直撃したりしてる 笑。それでも今まで直せなかったことないしシミも残らなかったよ。

洋服が粉々になってしまうとか、ビリビリに破れてしまったとか、絶対落ちない汚れがついたとかなら難しいけど、そんなこと日常ではあまり起こらない気がする笑。あとワインとかケチャップとかかなり生活感のあるシミは僕も嫌 笑。そういうのは気をつけた方がいいかも。

でも、そうじゃない限りはある程度はどうにでもなる。直そうが、経年で色が変わろうが全部自分の手柄にしてしまうのが僕の思う良い洋服。それを知ってれば今よりは随分と楽に着れるはず。最初は抵抗あるかもしれないけど安心してガンガン着たらいいよ。

何度も書くけど、できる限りなんとかするから汚れたり破れたら画像送ってみて。

そんな感じです。またねー。

この記事を書いたひと
岡崎 昌弘OKAZAKI MASAHIRO | at_slowandsteady
1981年生まれ SLOW&STEADY 代表。18歳の時より地元の古着屋へ勤務。その後同じく県内のセレクトショップ勤務を経て2013年「SLOW&STEADY」をオープンさせる。ブログとは別で文章形SNS『NOTE』にて洋服にまつわる記事を毎日更新しています。 『NOTE』 https://note.com/slwanstdy
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