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2016-03-18 Update

店の一角で展開している釣りコーナー。ここから、今までなら出会えなかった人達やお客様方との繋がりがより豊かになっていくのを日々感じています。おかげさまで先日開催したイベント”FISHING SCHOOL”も無事成功させることが出来ました。今回はその開催日前日、イベントにも全面協力いただいた「Slowtaper」代表 林宗明さんにお話を伺いました。今まであまり語られてこなかった林さんの物作り、また物売りとしての情熱が随所に垣間見える今回の対談、釣り好きのかたはもちろん、釣りにはあまり興味がないという方にも是非、読んでみていただきたいと思います。

100%愛せていたものが「そうじゃなくなってる」と気付いた時、わかったこと。

岡崎 徳島には今まで来られたことあるんですか?

 そうですね、友人の結婚式や釣りに行ったりで何回か来てますね。今回で5回目ぐらいかな?実際に釣りしたのは旧吉野川で1回だけなんですけどね。といっても、徳島の市内の方でゆっくりお酒のんだり観光したりとか、そういうのまだしてないから、徳島の魅力を語れるほど全然徳島のこと知らないんですよ。

岡崎 じゃあこの後ぜひご一緒させて下さい。いま、うちの店の一角で展開してる釣りコーナーでトップウォーターバスフィッシングのタックルを販売してて、その中で林さんの作った竿やグリップなんかをお取り扱いさせて頂いてるんですが、林さん自身、日本のトップウォーターバスフィッシングの世界ではカリスマ的な存在で、みんな「千葉のカリスマ」って表現していますよね。

 いやいや全然(笑)みんなそういうふうに冷やかしで言っているだけですよ。

岡崎 林さんの経営されているお店『Slowtaper(スローテーパー)』ですが、店舗はいつからやられてるんですか?

 もうかれこれ11年ですかね。まぁ、細々とですけどね。

岡崎 11年か…長いですよね。では釣り自体はいつからはじめられたんですか?

 釣り自体は物心ついた時からっていうのが正直なところなんでしょうけど、実際に記憶として残ってるのは小学校の2〜3年の時からですかね。最初はやっぱり父親に連れられてっていうのですから、例えば山でオイカワって魚であったりハゼとかフナとか。そういう釣りでしたけど。

岡崎 そこからバスフィッシングを?

 そうですね。僕が始めた頃がちょうど、ブラックバスが日本で増え始めているっていう本当に最初の時期で。で、うちの近くの自転車で行けるとこにもブラックバスがいるってので、近所のそれこそ子供達が行くような釣具屋でもちょいちょい舶来製品の類似品のルアーとかモドキみたいなのが置かれ始めたりしてたので、それを買ってみてっていうのが最初だったかな。

岡崎 じゃあ日本にブラックバスが入ってきてから現在に至るまで、ずっとバスフィッシングを好きでやられてるんですね。お店を始める前はどこにいらっしゃったんですか?

 総合ルアーメーカーでスポーツザウルスっていうバルサ50を製作していた会社にいまして。

岡崎 有名ですもんね。僕の場合、10代から洋服屋をやってきて、最終は自分でセレクトしたお店がやりたいっていうのが夢で独立したんですけど、林さんもその釣具メーカーさんに勤められてて自身もバスフィッシングに密接に繋がりながら最終的には「店を持つ」っていうビジョンはあったんですか?

 んーそのへんは岡崎さんとはちょっと違う経緯で。僕の場合はスポーツザウルスが突然倒産したもんですから。店を自分でやりたいというよりは、やれる仕事っていうものを自分で探した時に、選択肢がなかったっていうのが正直なところで。まあやっぱり景気が悪くなってるってのはもちろん業界全体の流れとしてはあったのですがまさか自分の会社が突然なくなるっていうのは…

岡崎 そこらへんのお話は個人的に興味があります。聞いても大丈夫ですか?

 全然大丈夫ですよ。朝9時ぐらいに会議があっていきなり言われて。その日の夕方5時には荷物をまとめてもう入れなくなるからってことでしたから。今でも覚えてますけどね。12月の22日にそれがありましてね…

岡崎 そんな突然だったんですね。じゃあそこから自分でお店を?

 そうですね。そもそも僕はお店が最初ではなかったんです。ブランドのスタート、スローテーパーのスタートってのはロッド(竿)なんですよ。自分が前職場スポーツザウルスにいた時にほぼすべてのトップウォーター系ブラックバス関連の商品には関わってた経験もあって、竿を作ったのが始まりです。

岡崎 そうなんですか!僕は店を始められてそれからオリジナル商材としてこの竿を作ったのかと思ってました。スローテーパーの始まりは竿だったんですね。もし良ければその「竿」が生まれた経緯を教えていただけませんか?

 最初から説明すると、前の職場ではやっぱり自分の開発したりとか企画したりっていうのが実際に形になっていくのが凄く嬉しかったんですよ。言ってみれば自分が釣りに使いたい、と思うかわいい相棒たちを自分の手で作ってるっていう感覚で。前の会社がなくなって、一時期、引きこもりみたいな時期も当然ありました。やっぱり大好きな会社でしたし、趣味が仕事だったので。そんな自分にとっては辛い時期に友人に連れ出されて釣りにいったんです。
当然のことながらその時はスローテーパーの竿はなかったんですけど、そこでスポーツザウルス時代に自分が開発した商品を使った時、どうしてもその道具っていうものがトラウマじゃないけど、なんかこう100%愛せなくなったっていうか…。例えば岡崎さんでいえば自分が100%愛する服を着ていたいと思うだろうし、僕は自分が100%愛せる道具で釣りをしたい、それでブラックバスを釣りたい、っていう気持ちが強くあって。その釣りの2ヶ月前、つまり会社に勤めてる時の釣りでは右腕のように使って、100%信頼して、100%愛せていた商品が 「そうじゃなくなってる」って分かってしまって……自分の中ではわりとショックでした。

でも逆にその時気づいたんです。自分は本当に釣りが好きなんだって。で、そう思った時にじゃあもう一度、自分で竿を作ろうって。自分が100%愛せる竿を。それで『スローテーパー』っていう竿を作ろうって思ったんですよね。前の職場でも竿作りに関しては自信があったほうだったし、それなりに自分でやってきたって自負があったから、お客様にどうだって言える物が作れるんじゃないかなと自分で思えたので。それはこの仕事を始めてからずっと信念として持ってることですが、自分が100%愛せない物を売って、お客様からお金をいただくってのは性格上出来ないし、なんというか、お客様が働いて稼いで買う訳ですからね。やっぱ僕ら売る側としては、自分が自信があって「これどうだ!」って物じゃないとお金ってとっちゃいけないと思ってるので。

岡崎 分かります。でもそれって当たり前だけど難しいことだと思います

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