店のオープン当初から継続して入荷しているMOTO『PLANE TOE OXFORD SHOES(プレーントゥーオックスフォードシューズ)』アメリカ産ステアハイド(生後2年を経過した雄牛の革)を使用し、手作業によって色を入れていくという、非常に手間の掛かる行程を繰り返すことで、MOTOならではの独特なムラ感を出しており、存在感抜群です。
PLANE TOE OXFORD SHOES / ブラック
PLANE TOE OXFORD SHOES / ブラウン
現在、当店で扱っているカラーバリエーションは、上記の2つと見出し写真になっている新色『バーガンディー』3色。
実はこのオックスフォードシューズに関しては、色違いで購入される方が非常に多いという傾向があります。
色違いで揃えたくなるMOTOならではの特徴
まず思い浮かぶ理由のひとつとして、先にも述べた「手染めならではの色合い」と、この「丸すぎず、シャープすぎないフォルム」。コバの張ったダブルソールに、さらにもう一枚レザーソールを重ねることでボリューム・重量感たっぷりの印象に仕上がっています。
ちなみに、こういうブーツを『外羽根式ブーツ』と呼んだりするんですが、このブーツ、”1810年、プロシヤ軍のブリュッヘルが軍靴用に考えたのがはじまり”とも言われており、英国では「ダービー型」などと呼ばれていたりします。
つまり、少々乱暴な言い方をすれば、起源を辿れば基本的にはカジュアルな運動靴。ですので、比較的脱ぎ履きしやすく、ワイズ(親指根元と小指根元の最もふくらんでいる部分までの長さ)の微妙な調整が利きやすいんです。
履き心地とサイズ選びの重要性について
次にMOTOのブーツ愛用者が口を揃えておっしゃるのが、やはりその履き心地の良さ。インソールの下にクッションが内蔵されてるため、例えば夏場に素足といった着用でもストレスを感じないほどに履き心地がとても良いです。
ただ1点、ある程度シーンを選ばず毎日でも履けるこのモデルのような靴は、特にサイズ選びが重要です。
これは店頭にて、お客さんがMOTOの靴をフィッテングされる際に必ずお伝えしていることなんですが、履き心地が良いとはいえ比較的厚みのある革を使ってるので、革自体が馴染むまでは多少きつく感じたり、最初はそれこそ長時間履くと足も痛くなります。
つまり最初から足に全くストレスを感じないというのは、選んでいるサイズが大きすぎる、ということなんです。
オフの日にだけ履くという人も多いだろうし、必ずしもジャストサイズで履くことを強制はしていませんが、それ以上に足の形も人それぞれ。なのでこのモデルでどうしても「足の甲に突っ張りを感じる」という方には、ミドルカットのMOTO『グッドチャッカ(チャッカブーツ)』なんかをお勧めしています。
ただこの「どうしても足に合わないモデルがある」というのが、革靴ならではの面白さだと個人的には感じています(スニーカーではあまり考えられませんよね)。そして自分の足にぴったり合った革靴は、根気よく時間をかければどんどん馴染み、そして驚くほど快適な履き心地に変化していくのです。
経年変化とメンテナンスについて
そして、MOTO最大の魅力を挙げるとすれば、言わずもがな素晴らしい「経年変化」です。
写真:左は、僕が3年履いている『オックスフォード』の茶色。シワの入り方や退色具合、また革の馴染み方など、さすが革職人が手作りしているだけあって抜群の風合い、貫禄すら感じさせます。
また、当然このような経年変化を楽しむためには普段のメンテナンスが必須。
当店で購入された方に関しては基本的なケアは店舗にお持ちいただければ、僕が無料で行なっております。
もし当オンラインストアで購入された方や、自分でもケアしたいという場合には、当店でも取り扱っているCollonil(コロニル)『1909シュプリームクリーム』がオススメ。こちらMOTOのホームページでも奨励されていますので、そう言った意味でも間違いないかと思います。
※MOTO商品購入後の手入れの仕方・頻度・他、わからないことがあればご質問いただければ、分かる範囲で可能な限り対応させていただきます。(詳しくはこちら)
最後に・・・
先日常連さんが1年程履いている『オックスフォード』を持ってきて、照れながら「明日、大事な飲み会があるので磨いてください!」って言うので、こちらも気合を入れて「いつもよりピカピカに仕上げるわ」って磨いてた時の話。
普段は比較的口数も多いその常連さんが、その時はやけに静かに黙っているので、ふと磨く手を止めて顔を上げると、その彼が涙目になっているんです。
僕も含め周りにいた常連さんも皆、ビックリして思わずどうしたのかと尋ねると、「ずっと靴を磨いてくれているのを見てたら、感動してしまいました」とのこと(笑)
これにはその場にいた一同、大爆笑してしまったんですが、ある人が当たり前だと思っていることが、また別の人にとっては嬉しかったり、感動したりすることってあるよなぁ…と、磨き終えた靴を見て喜んでくれている彼を見ながら、ひとり密かにもらい泣きしそうになっていました。(まぁその彼の大事な飲み会っていうのが、単なるコンパだったと後で知るわけですが 笑…)
そんな僕が初めて買ったMOTOの靴も、この『オックスフォード』。そんなことも含めぼんやりと考えていたら「永く使えるもの=良いもの」っていう単純な話じゃなくて、永く使うその過程で、例えばそうして皆で爆笑したなんていう些細な出来事さえも、思い出として”物”にも蓄積されていくんだろうなぁ、と感じました。
そんな一緒に歳を重ねていける一足にまだ出会っていないあなたのお越しを、このMOTOのアイテム達と一緒にお待ちしております。