本日、7月7日、今や世界中から注目されているBUAISOUより唯一無二のデニムパンツがリリースとなりました!今回は長い時間をかけ生み出されたこの「819」というモデルについて細かくご説明をさせていただきます。
シルエット
シルエットは1870年あたりの様々なデニムパンツを研究し、BUAISOUがいちから型紙を製作した完全オリジナル。
ヒップとワタリに余裕を持たせ、裾にかけてテーパードをかけた独自のシルエットはアメリカ臭いデニムではなく、ヨーロッパのヴィンテージコーデュロイなどにみられるようなシルエットで上品な印象。当店の洋服との相性も◎
生地について
使用している糸は、スーピマ等と同様、超長綿に分類される希少な品種である “ジンバブエコットン” 7番単糸を使用しています。紡績されたその糸を藍染めやすいように “綛上げ(かせあげ)” と呼ばれる昔ながらの方法でループ状にし、それを藍染しています。
そのループ状にした綛(かせ)の数が819束あったことから、今回の「819」というモデル名になっています。
現代の機械では決してできない工程。気の遠くなるような作業です。
綛上げし、染色(藍染)にしたものを、色が均一になるように並べなおす(整経)し、そこから生地に仕上げます(整織)綛あげしたものを一貫して生地にまでできる、日本で唯一の工場が徳島の岡本織布さんという工場。昔ながらの技法、方法で生地を織り上げる工場です。
「江戸時代から続く “地獄建て” と呼ばれる方法で作られた藍液により糸の藍染をおこない、国内唯一ともいえる工場で昔ながらの方法により生地を作る」それがどれだけ大変で時間がかかることか。詳しく知らない人でも ” なにか大変そう.. ” ってのだけでも理解できるはずです。
縫製について
仕上がった生地は国内の縫製工場で縫製しているのですが、ボタン付け、リベット打ち、ボタンホールの縫製などはすべてBUAISOUの皆さんが手作業で行っています。縫製に使用しているミシン糸はコットン100%。縫製糸についても綛あげをおこない、藍の栽培で夏の間に不要物としてでる、藍の茎を煮込んだ液で染めたもの(草木染め)です。
細かく話を聞けば聞くほどこのアイテムに込められた数々のこだわりを垣間見ることができます。想いやこだわりがこれでもかって詰まってて、短時間では咀嚼できないほど。
こだわりの向こう側というか、自分たちの理想を追い続ける彼らだからこそ、世界中で注目され続け数々の著名人が徳島まで足を運ぶ原動力に繋がっているんでしょうね。
曖昧な世界だけに
巷で並んでいる「本藍」「正藍」などの商材。厳密なルールがないから、どんな物でも堂々と表記されています。
いわば「手を抜くか抜かないか」わからない人の方が圧倒的に多いなら、商売としては表現のグレーゾーンをうまく駆使してコストを抑えるべきなのかもしれませんよね。でも、そうじゃなくて、最初から手を抜くことを知らない人たちっているんです。
BUAISOUの彼らもまた、手を抜くこと知りません。だからこそ、やることや作るものに人を動かす力があるんじゃないでしょうか。「日本の伝統を守る」ってよくテレビなどで耳にしますが、本当に現場を守っている人たちってそんな意識でやってないと思うんです。彼らを見ていても感じますが、単純に藍が好きで自分たちが当たり前だと思うことを毎日やっている。そんな感覚なんじゃないでしょうか。
伝統を使って商売をしようって思った人たちが作るデニムはきっとこんな値段にしないでしょう笑。
だから、皆さん、今一度考えてください。本物を貫いた藍染デニムが数万円で購入できるはずないんです。
僕はそんなみんなやらないことを恐れずに進む彼らが大好きです。
当店らしさ
このデニムに関わらず、最近思っていることを先日インスタグラムで書きましたのでブログでも。
何かを作り、販売するなら、絶対に当店しか作れないモノ。世界中どこに行ってもかっこいいって胸を張れるモノがいい。中途半端な情熱しか傾けられないなら必要ない。売れる売れないじゃなく当店らしさを。これから世の中がどう変わっても、せめて洋服にだけは嘘をつかず、当店なりの表現を続けていこう。
SLOW&STEADYインスタグラムより(at_slowandsteady)
販売する僕らも作り手の熱量を受け止める努力が必要だと思うんです。こんな世の中だからこそ、次の世代へ残せるものを販売したいですね。
徳島の伝統、技術が集約した世界で類をみないデニムパンツ。まずは触れて下さい。