今期のPHIGVELに並ぶアイテムの中でも一押しのスウェードブルゾン。軽くて肌触りのよい羊革(シープスキン)は、それだけで大人の男を演出してくれます。また、この羊革(シープスキン)は革の中でも「湿気や汗に、比較的強い」という特性があるので、3シーズン着用可能です。
PHIGVELの解釈で再構築されたアイテム
このPHIGVELスウェードブルゾンは「オルテガ」や「センチネラ」に代表される「チマヨジャケット」をPHIGVELの解釈で再構築したもの。チマヨジャケットというと「チマヨラグ」などに見られるあの独特のネイティブ柄を連想する方も多いかもしれませんが、PHIGVELはそこに羊革(シープスキン)や水牛ボタンといった天然素材をあえて使用しており、そこに歴史の深いチマヨジャケットへの敬意を感じさせます。
普遍的なアイテムを独自のフィルターを通し現代風に仕上げる。このスウェードブルゾンに限らず、僕がいつもPHIGVELのアイテムから感じるのは、ヴィンテージミリタリーアイテムのように好みの分かれるアイテムをベースにしていても、すっきりと汎用性の高いリアルクローズに仕上げるこのバランス感。 まさにブランドコンセプト “NEW CLASSIC” という言葉の通りだと思います。
これ一枚で完結してくれる万能なアウター
そして柔らかく薄手のスウェードは、気温の中途半端なこの時期には特に強い味方になってくれるはず。
例えばまだ少し寒いなと感じる日には、冬のアウターのインに着ることも可能。スムースレザーなどに比べてハードなイメージも軽減されるスウェード生地が着心地抜群です。
また、今日は少し暖かいなと感じる日にはシャツのように軽く羽織っても良し、袖をロールアップしても良しと、どんなスタイルの方でも自分の好みに合わせて着られるので、今まで革のジャケットをあまり着慣れていない方にとっても、「入り口」として丁度良いアイテムだと思います。
これ一枚で完結してくれる、こんなアウターを1枚持っているだけで、洋服選びに悩む時間を大きく短縮できます。
スウェード製品のケアについて
最後に、スウェード製品のケアについて。これはシンプルに「定期的なブラッシング」と「防水スプレー」で大丈夫かと思います。今回のこのスウェードブルゾンで言えば、非常にしなやかで柔らかい素材ですので、まずは天然の生ゴムブラシ(クレープブラシ)で汚れを落とし、防水スプレーを適量吹きかけ、仕上げに柔らかな馬毛や豚毛のブラシで毛並みを整えるようにブラッシングするのが良いと思います。
気をつけてほしいのは「金属製のブラシ」や「固いナイロン製ブラシ」は原則使用しないこと。
汚れの付着してしまった箇所に使うのは構いませんが、普段のケアにまで高頻度で使用してしまうと、摩擦によってかえって革を痛めてしまいますので十分お気をつけください。
個人的にはスウェードジャケットは多少汚れが付いているぐらいが良い気がします。薄いベージュなどだと汚れも目立ちますが、写真の通り比較的濃いめの色合いですので、神経質な方にでも着てもらいやすいと思います。
この時期、軽いアウターをお探しの方も多いと思います。適度なメンテナンスだけ気を配りつつ、あとはガンガン着倒していただければ、自分だけの最良のジャケットに育ってくれると思います。