S&S / BLOG Jun 16, 2018
Text:YOSHIURA KOTA
ポータークラシックよりロールアップシャツのご紹介。コーデュロイなどと同様に、長い歴史を持つ老舗メーカーの生地を用いて作られたこのアイテム。品のある生地は、夏場の軽装にさりげなく華を添えてくれるはずです。
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PC ROLL UP SHIRTS

ポータークラシック、夏の定番となるロールアップシャツ。
ロールアップとの名前の通り、これからの季節はラフにロールアップして着ていただきたいシャツです。
昨シーズンまでの上質なコットン素材から、今期は生地の存在感の増した、最高級のリネン素材でのリリース。

しっかりと幅を取った肩幅、身幅はポータークラシックの提唱するように後々、子や孫に受け継いでもリラックスして着られるような作りです。

ただの大き目のつくりではなく、首下や袖丈などは一般的なサイズ感で作られているので、
オーバーサイズで着ているようなだらしない印象を与えることはありません。

胸ポケットも大きく扱いやすいサイズ感。
こちらもミリタリージャケットなどにみられるワークポケットの形状です。

ディテールや形はあまりドレッシーなシャツではないので、夏場はボタンを止めずに、シャツジャケットやカーディガンのように羽織るだけでも様になります。

リネンについて

今回のシャツは1835年創業の老舗テキスタイルメーカーherdmans社のアイリッシュリネン生地を用いて作られた一品。今日まで家族経営を貫き、最新の設備と熟練の技により、丹念に紡がれた糸は世界中で高級リネンの代名詞とされており、英国王室やホワイトハウスでも採用されている事でも有名です。現在は生産拠点を南アフリカへ移し、アイリッシュリネンの精神を受け継いだ高級リネンの伝統を守っています。

また、リネンという素材ついて改めて調べてみたところ、自分も曖昧なまま認識していたことがわかりました。

様々なブランドからリリースされる“リネン”ですが、リネンというのは日本語の“麻”にあたる言葉で実際には、亜麻(フラックス)、大麻(ヘンプ)、黄麻(ジュード)など様々な種類があります。
その中でもアイリッシュリネンに用いられる「亜麻」は衣類に用いるには最適とさており、ざらつきも少なく、くっきりと折り目がつくようなしわにはなりにくいそうです。生地も薄く、繊細なイメージを持たれるかもしれませんが、実はリネンは自然界の繊維では屈指の強度を誇る素材。むしろ強度があるからこそ、この薄さでしっかりした生地を作ることが可能とも言えます。

またリネンならではの底光りするような光沢も特徴。
まるで手入れの行き届いた革の様に自然なきらめきに心奪われます。
モールスキンやコットンツイルと並び、特に古い時代のフレンチワークに用いられることの多かったリネン素材。そのためか僕自身はリネンというと、アメリカよりはヨーロッパという認識があります。
ヨーロッパではリネンはベッドシーツに使われるなど生活に溶け込んできた生地です。
睡眠を快適に行えるよう、吸水性や肌触りを重視するベッドシーツに使われるのですから、衣服の素材としても快適なのは当然ですよね。

最後に

洋服を試着する時って鏡で真正面から確認をすることが多いと思います。
当たり前のことを言うようですが、実際人の姿を見るのって真横の場合もあれば後ろ姿の場合もあるはず。

こちらのロールアップシャツなどは、至極個人的にですが斜め後ろからの見栄えが好み。(笑)
独特のシルエットと柔らかな生地が、体に寄り添うかのように自然なシワを作ってくれます。

品のある生地にストレスフリーな着心地、程よい存在感。
冒頭で述べたように、確かに老若男女問わず着用可能なシャツですが、やはり大人にこそ楽しんでいただきたい、贅沢な一品です。

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この記事を書いたひと
吉浦 康太YOSHIURA KOTA | sas_yoshiura
1995年生まれ。2017年春より「SLOW&STEADY」で勤務をスタート。靴磨きが大好き。
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