日本には「縁の下の力もち」 ということわざがありますが、ドイツの老舗アンダーウェアメーカー『Schiesser(シーサー)』はまさにその言葉がしっくりくるブランド。大量生産できない厳選された素材のみを使用し、高品質な着心地だけを追求することで生まれるアンダーウェアは、決してコーディネートのメインを飾る主役ではないまでも、“第2の肌”とも言われるほどの着心地を誇り、体に沿ったラインで上着のシルエットを壊すことなく、肌に一番近い部分でコーディネートをしっかりと支えてくれます。
当店『Schiesser』ラインナップ
当店で扱う『Schiesser』のアイテムは主に2種類。半袖ヘンリーネック、『Schiesser』のメインモデルでもある”Karl-Heinz(カールハインツ)”<上>とシンプルなクルーネックの”LUDWIG(ルードウィヒ)”<下>。
どちらもスイスで作られた糸を使用しており、メインモデルである”Karl-Heinz”は最高級のマココットン(エジプト綿)を使用しています。
抜群肌ざわりと、着ていくうちに馴染む素材感、そして何年たっても型崩れを起こしにくい耐久性を持ち合わせ、絹の様な光沢の撚り糸を使用したリブ(袖口部分)、薄手で上質な素材を使用した前立てなど、手間と時間がかかる作業が随所に施されています。着る人がストレスなく、かつ肩の凝らない独自のカッティングも相まって世界中で愛される抜群の着心地を実現させています。
1875年創業、欧州アンダーウェア シェアNO.1
こちらの写真は今回の記事を書くにあたって『Schiesser』より提供いただいた過去の宣材イメージ。『Schiesser』は1875年に創業してから約130年間、戦時中はミリタリーサーマルを軍に納品し、OEM(相手会社の発注品の、相手先ブランドの形をとった生産ライン)では『ラルフローレン』や『PUMA』『LEVIS』などのアンダーウェアを手がけていました。
生地やステッチ、ネームからパッケージに至るまで、とことん改良を重ねて作り続けている姿勢が認められ、その製品のクオリティーの高さから今ではヨーロッパのアンダーウェアのシェアNO.1(約18%)を占める会社に成長しています。
また、一点一点このようなレトロなボックスに入っていますので、ギフトにも最適。
こんな細やかなパッケージングからも、製品に対するこだわりを垣間見ることができます。
洋服選びが実にスムーズになる、夏場コーディネートに必須のアンダーウェア
ここで改めて、『shiesser』のアイテムはあくまで「アンダーウェア」です。店頭にてお客さんからも「これ、透けますか?」 とよく聞かれるのですが、アンダーウェアとして捉えれば、透けることよりも着心地が重要。例えばプリントTシャツやバスクシャツに代表される、一枚で着ることを前提に作られている、それだけで完結するアイテムとは、分けて考えていただきたいと思っています。(と、いっても僕自身、あまりに透けるものには抵抗があります。ですので、ある程度は柔軟性のあるモデルを中心に選んでおりますのでその点もどうぞご安心を)
今回ご紹介しました『Schiesser』しかり、同じドイツの老舗ブランド『Merz b.Schwanen』もそうですが、この「あくまでアンダーウェアだ」ということを少しだけ頭に留めておいてもらって、その日の上着を考えてチョイスしていただくのが当店のおすすめする着こなし方です。
夏場でも軽いトップスを1枚羽織るのが、当店の夏の大人のコーディネートとしておすすめしているところからも、使い分け方としては、夏場にベストの下に着るのは比較的厚手の『Merz b.Schwanen』(夏場はボディー以外が見えるため)、シャツの中に着るのは『Schiesser』、真夏にどうしてもカットソーだけで行きたい場合は『Merz b.Schwanen』の半袖カットソー。トランクスは『Schiesser』…みたいな感じです。
主役じゃないからこそ、自分の中でのマストなアンダーウェアを決めておけば、それを繰り返しリピートするだけですので洋服選びが実にスムーズになると思います。
個人的に今まで色々と着てきた中で、一番と言っても良いほど優秀なウンダーウェアが今回ご紹介した『Schiesser』です。
僕も過去何度か経験がありますが、気に入ったアンダーウェアが急になくなると非常に不便です。なので季節を問わず年間を通して購入できるよう、定番的に取り扱っていこうと思っています。
最後に、このブランドに関しては特に、言葉で語るよりも着ることでその良さが分かっていただけるはず。
アンダーウェアには今までこれと言ってこだわりを持ってこなかったという方に是非一度『Schiesser』を試してみていただきたいと思います。