BONCOURA 両Vウールセーター
まずはじめがこちらのニット。
全体的にゆったりとしたシルエットはスウェットのような着心地を追求し丸胴使用に。身頃が筒状になるよう1枚の生地から作られています。
身頃に縫い目がない分着心地がとても良く、このシルエットを作り出す上でも欠かせない大きなポイントとなっています。
前面と背面の首元に補強布の付いたガゼットは1920年代からよく見られるつくり。一見するとなんてコトないデザインのようにも思われがちですが、柔らかな生地による伸縮をしっかりと支える重要なディティールです。
こうしたヴィンテージの要素をしっかり取り入れることで、生地の特性もうまく活かされ、何年先でもしっかりと着用できる仕上がりになっています。
またヴィンテージのスウェットと言うと、一般的に着丈の短いものが多い印象がありますが、そういった部分もしっかり考慮し、ベストの長さに調節されているのも嬉しいところです。
当店でも定番で展開しているシーマンズニットとは似ているようで全くの別物。
どちらもトップスとしての着用が前提ですが、起源やその由来から紐解けば、シーマンズニットはインナーとして、今回の両Vセーターはスウェットのようにトップスとして着用するのが正解なのかもしれません。が、そこはさすが BONCOURA 。袖を通すと分かりますが、アウターとの兼ね合い諸々、ある程度どんな着こなし方にも対応できる懐の深さをこの1着にもしっかりと感じることができます。その時々の気候やタイミング、または気分でぜひ使い分けていただきたい、持っておいて損の無い万能ニットです。
PORTER CLASSIC PC7 LINEN WESTERN SHIRT
続いて、こちらのリネンウェスタンシャツ。
ウエスタンシャツとなればどうしてもアメリカのイメージが色濃く、ヨーロッパベースを得意とする PORTER CLASSIC からのリリースにはちょっと意外さを感じましたが、タイトなイメージのウエスタンシャツも PORTER CLASSIC かかればこの通り。実にブランドらしいテイストが盛り込まれたシルエットに昇華されています。
素材はリネンを100%使用。
重ね着が多くなるこの季節、どうしても熱は籠りがち。寒い野外から室内に入って、汗ばむ経験をされた方も多いはずです。
けれどそんな何でも着込んで暖かければ良い、ではなくてしっかりと通気性や吸水性などのバランスを考慮した重ね方がやはり上級者。
リネンのシャツがそんなマイナス面をカバーするので、冬に重ね着が多い方には特にオススメの1着。
生地の厚みも程よく分厚つ過ぎないため、秋冬のみならずオールシーズン着用も可能です。
スナップボタンはアクセントにもなる淡いブルーで PORTER CLASSIC らしさが全開。
細部まで至るとことにブランドの魅力を感じさせるこちらのアイテムは、上記のようなアドバンテージも含めてこちらも持っておいて間違いない1着です。
PHIGVEL TANKERS TROUSERS
そしてラスト。今季、僕が最も着用しているパンツが実はこちら。
個人的にも現在ガンガン履いて育てているお気に入りのアイテムなんですが、フレンチベースのタンカースパンツをベースにモデュファイされた PHIGVEL からの1品。
まず過度に太くもなく細くもなく、どの洋服にも取り入れやすいところに惹かれたわけですが、中でもバランスのとれたシルエットと中厚な生地が、比較的シンプルな装いに一役買ってくれるところが実に好みでした。
また、あくまでベースはミリタリーでありながらも、特別そういった要素が主張されているでもなく、こうしてなんなくコーディネートに取り入れることができるところもつい毎日履いてしまうポイント。PHIGVEL の安心感あるフィルターがしっかりと反映されているからこその魅力です。
素材はワークウェア、ミリタリーウェアにもよく使用されるコットンサージ。フレンチビンテージによく見られる生地です。
密に織られた生地は厚みがありハリ感も強めですが、相反するような滑らかな手触りが特徴的。
ワークウェア、ミリタリーウェアで使用されていたことでも分かるように、実に耐久性のあるタフな作りで、個人的にもありがたいのは膝部分の生地が2重になったダブルニー仕様。
例えば寒い冬のキャンプ、空もまだ薄暗い早朝からのフィッシング、地面の調子も気にせずに躊躇なく膝をついて作業している姿が目に浮かびます。
最後に
百花繚乱とも言うべきほどに、店内は様々な洋服が出揃いました!
当たり前のことですが、毎シーズン SLOW&STEADY では厳選したアイテムを取り揃えています。が、その中でもこの冬必ず大きな武器となるアイテムを今回は3点ピックアップさせていただきました。
それぞれブランドの個性がしっかりと詰まったアイテムばかりです。毎シーズン多くの洋服を見ている方ほど、ふと何を選ぶべきか迷ってしまうこともあると思います。そういった時にはぜひ今回の記事を参考にしていただければ幸いです。