S&S / BLOG Sep 7, 2019
Text:YOSHIURA KOTA
毎日着れるのにガツンと強め。当店のこの冬一押しジャケットが入荷しました。 ほんとオススメです。
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まずはこの場を借りて先日のブログやインスタグラムにて募集した「あなたにとっての良いものとは」という作文企画に多くのご回答いただきまして本当にありがとうございます。

僕自身も改めて、「良いもの」を考える機会にもなりまして、お客さんたちの熱に改めて触れることができたこと、嬉しく思います。

さて秋冬物が立ち上がり始め、徐々に雰囲気が変わりつつある当店に今期イチオシのジャケットが届きました。なかなかに雰囲気強めのこのアイテム、要チェックです。

ひな形としての一着

形状としてはいわゆるノーカラージャケット、特にベースとなっているのは19世紀の音楽家が着用したとされるヴィンテージアイテムです。背面のデザインや太くとったアームは元となるヴィンテージにあまり手を加えず、独特の存在感として活かしています。

音楽家に限らず、様々な職業で似た形状のジャケットが着られていたことから、当時制服を作る際のひな形として用いられてきたのではとされています。各人のサイズに合わせ、職業ごとのディテールを追加しオートクチュールのように制作するといった風に。

考えてみれば19世紀など100年以上前の話。今ではオーダーメイドと聞くと贅沢に感じますが当時はそれが一般的だった時代です。

生地はヴィンテージのシャトル機によっておられたメルトン生地。表面はあえて少しざらつきのある生地がかしこまりすぎず、いい塩梅。ヘビーアウターなどにも使用される生地ですので、しっかりとした防寒性も備えています。

気は早いですがマフラーなどと合わせて、真冬のコーディネートまで考えてしまいます。襟の無いすっきりとした首元は巻物との相性も◎。

コーディネート

個人的にこういった普段使いしやすいジャケットというのは大好物。

使いやすい理由としては、

・少しゆったりとした腕周りなどのお陰で中に着込みやすい

・テーラードジャケットほどかしこまって見えず、それでいてとても上品な印象になる

などがあげられます。

またかなり年代の古い物がベースのためか、ヨーロッパの雰囲気ムンムンのこちらには同じくフレンチヴィンテージやそれをモチーフとしたパンツ合わせるのがグッときます。

これも個人的な話ですがフランス軍の「M-47」や前回のブログでご紹介した「CORDUROY PANTS」(PORTER CLASSIC)「MIL TROUSERS」(PHIGVEL)など、自分の冬場ローテーションのメインとなるパンツ達と抜群に相性が良いのです。

ルーツを知りたくなる男心

先日の作文でも物のルーツや、作られた意図を重視する方が多くいらっしゃって僕も共感したのですが、どんどんさかのぼって知りたくなってしまうのって男の性かもしれません。このジャケットも例えるなら自分の好きな洋服達の源流であり、原液のようなものではないかと思います。

洋服を着たときの高揚感、未知の自分を見せてくれるドキドキはまるでお酒。僕は多かれ少なかれ、その着た時の高揚感っていうのを欲して服を買っている節はあります。

お酒に弱い僕がいうのもなんですが、このアイテム「濃い」ものが多いとされる当店の中でもかなり度数強めじゃないでしょうか。

このジャケットを着てヴィンテージウイスキーをロックで。指先でロックアイスを転がしつつ葉巻を嗜む…

想像するだけで酔っ払いそうです笑。

この記事を書いたひと
吉浦 康太YOSHIURA KOTA | sas_yoshiura
1995年生まれ。2017年春より「SLOW&STEADY」で勤務をスタート。靴磨きが大好き。
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