S&S / BLOG Feb 2, 2020
Text:YOSHIURA KOTA
クラシカの代表作とも言えるアトリエジャケット。秋冬に続きこのジャケットの魅力を紐解いてみようと思います。
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当店でklasicaを取り扱い始めてからほぼ毎シーズン入荷している「CIRCA」というアトリエジャケット。

入荷を重ねる度、店長の付けるオーダー数が増えていっています 笑

今シーズンのCIRCAは自分も入荷と同時に買わせてもらいました。

春物ですが既にかなりの頻度でローテーションに組み込んでいます。

秋冬のアイテムも紹介しましたが、やはり今回もいいものになっていますので、再度ご紹介させてもらいたいと思います。

ディテールやコーディネートについて

形状は以前のブログにて紹介した物と変わりはありません。

今季の特徴的なディテールとしては裾や袖口の切りっぱなしの部分。現代に生まれたものながら、ヴィンテージのような風格すら感じさせます。切りっぱなしといっても生地のキワにステッチを入れていますので、ほつれが広がってくるという心配はありません。着用画像を見ていただくと分かると思いますが、意外とこのデティールも着た時には目立ちません。あまりデザインとして捉われすぎずに、羽織って頂きたいと思います。

1つ1つのボタンの裏には生地を傷めないための力(ちから)ボタンが

アームホールを太めにデザインされた形状は中にカットソーやニットを着込む時にもストレス無く着られます。まだ寒い日も多い今の時期はコート等のインナーにももちろんオススメです。丈のバランスも相変わらず絶妙。アトリエジャケットの中には丈のグンと短いものもデザインとしてありますが、CIRCAは短すぎることもなく、取り入れやすい一着と言えるのではないでしょうか。

ちなみに画像のような上下黒のセットアップ風の着方に最近はまっているのですが、そういったときはインナーは色柄物など少しアクセントになるような物がオススメです。シンプルな白Tや白シャツを合わせると、特に僕みたいな若い方は学生服感が出ます。そういったインナーの時はパンツを軍パンや色味の違ったスラックスなどと合わせていただくと着やすいです。まあ「黒のジャケット」ってだけなんで、そこまで難しく考えずにいろいろなインナー・パンツとの合わせを楽しんでもらうのがよろしいかと。

生地

スラブ糸という部分部分で太さの違う糸を使い、スペック染めという技法で染色。難しい言葉が並びましたが簡単に言うと色味も触感もムラのある生地に仕上げています。

基本的に生地というのは厚みがある方が生地単体の面白みは出やすいと考えています。「ペラペラの生地」って言われると安っぽい物だとかネガティブなイメージをしませんか?

春夏物ですので、この生地も比較的薄く作られているのですが、着たときに軽く見えないんです。目が肥えて生地にうるさい洋服好きの方でも、納得してもらえるライトウェイトでありながらどこか重みある生地感はさすがの作り込みです。

だからちょっと重ためのニットなんかとも合うし、革靴と合わせてもらうのも凄くしっくりきます。

どちらかというと軽いカットソー1枚にこれを羽織るだけで、印象をぐんと大人っぽくできるようなジャケットです。

またコットン100%の生地ですので家庭での洗濯が出来るの、気兼ねなく着やすいところです。

グレーとブラックで生地構造は変わりませんが、かなり印象が違って面白いと思います。きっと難しいでしょうが2色とも欲しいくらい。

まとめ

着れば着るほど、存在感ある見た目とは別に懐の深さを感じさせてくれるジャケットです。

「着た時の喜び」×「着用回数」

当たり前かもしれませんが基本的な洋服の価値ってそういう風に考える人が多いと思います。

着た時、触れた時の喜びは、マニアックで非効率的な方法で作られた生地や、今までの自分より大人びて見せてくれるような、自分に新しい感情を見せてくれるということ。

着用回数はコーディネートのしやすさであったり、素材のタフさによってシーンに左右されずに手に取りやすいということ。

毎シーズン好評なCIRCAの中でも、生地の雰囲気、コーディネートへの取り入れやすさ、非常にバランスの取れたアイテムになっていると思います。

比較的暖かい徳島なんかだとかなり重宝する一枚になることは確実ですので、ぜひ一度お試し下さい。

この記事を書いたひと
吉浦 康太YOSHIURA KOTA | sas_yoshiura
1995年生まれ。2017年春より「SLOW&STEADY」で勤務をスタート。靴磨きが大好き。
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