S&S / BLOG Aug 11, 2019
Text:YOSHIURA KOTA
Photo:Kenta Kannae
宝石の輝きにたとえられるほど美しいツヤを生むコードバン。その魅力について
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徳島、全国を問わず、ファンの多いMOTOのアイテム。そんなMOTOの中でもひときわ革好きたちを虜にするコードバンレザーを用いたアイテムについて。「幻の革」「革のダイヤモンド」。コードバンを賞賛する別名はよく聞きますが、改めて何がコードバンを希少とさせているのかを調べてみました。

幻の革

コードバンとは馬の臀部(お尻)から取れる革のこと。

この文言自体は僕もよく聞いたことがあったのですが、皮膚の下に隠れたごく限られた繊維層のみをコードバンと呼ぶそうです。

このようにかなり希少な部位のコードバンですが、諸説はあるものの誰が発見し、どういった経緯で革製品として加工されるようになったかは定かではないとのこと。希少性+そういったミステリアスな部分もあって「幻の革」とされるようです。

同じく革のダイヤモンド呼ばれるにも理由があります。一般的な牛革と比べ、強度が高く、傷がつきにくいのも特徴です。希少だから丁寧に扱わなけれないけない、といったことではなく、非常に丈夫な革ですので普段から臆することなく使っていただくのが一番です。

また一番はやはり独特の経年変化でしょうか。

簡単な手入れでもツヤが出やすく、時間をかけて磨けば濡れてるかのような光沢を出すことも可能です。

写真は1年ほど使用した私物のコードバンシューズ。基本的に補色ワックス無しの手入れですが、新品に比べかなりの光沢が出ています。

Vチップダービーシューズはオーソドックスなデザインと、靴紐による微妙なサイズ調整が効きやすいことから使い勝手の良い一足。友人の結婚式やお子様の入園式などにも履かれる方の多いモデルです。

ちなみにこういったイベントの際などは簡易的なメンテナンスに加え、お好みでよりフォーマルな服装に合うようつま先部分を光らせる方もいらっしゃいます。お声かけいただければ当店でも可能です。(普段のメンテナンスより少々お時間をいただきますので、数日前にご連絡いただけると助かります。)

ローファータイプは以前のブログでもご紹介したように少しレングスの短いパンツや、足首が見える程度ロールアップして履いていただくのがオススメです。

簡単なメンテナンスについては昨年のブログでも紹介していますが、最後にこの時期特有の悩みについて。

夏場は汗の量も増え、革という素材自体にも栄養が残っているので、知らぬ間にカビが生えていたという声も時々聞きます。クリーナーなどで対処できることもあるのですが、まずはカビを防止する方法について。

この時期素足で履くことも増えるローファーなどは脱いだ後、しっかり湿気を出し切ることが大切です。雨の中履いて放置したまま次の日も履いたり、下駄箱の中に入れるのもNG。

可能であれば、連日履き続けることは控え、何足かでローテーションさせてやるのが理想です。それができなくとも数日に一度は完全に湿気を出し切り、革を休ませてやることで、修復不可能なトラブルが起こることはないと思います。

初めての革靴から学んだこと

このブログを書くにあたって、改めて自分が初めて革靴を買ったときのことを思い出していました。

自分の高校ではバイトが禁止だったので、大学生になって初めて本格的な革靴というのに手を出しました。

入学してから1年ほどはスニーカーばかりでしたが、まだ当時学生だった僕がS&Sへお客さんとして来店していた際に、なんとなく履いてみたのがMOTOのオックスフォード。革靴に不慣れだったはずの僕でしたが、独特のフォルムや色合い、履きやすさに一目惚れしてバイト代を爆発させました笑。

それが僕が意識的に自分のために購入した初めての革靴。そこからは私服でも、制服でも革靴一択。おしゃれとは違う感覚で、自分が大人になれてる気がしたんですよね。

友人の誘いを断れず、その革靴のままサッカーをしてしまったことも。改めて思い返すとんでもない仕打ちをしてしまいました。当時の僕を本当に怒りたい。その後悔からメンテナンスも覚えるようになりました。

初めて買ったMOTOのオックスフォードはいろいろな経験を自分に与えてくれた先生のような一足になりました。そこからタイプ別、色別でMOTOの靴を購入し今では自分の足元の9割はMOTO先生に守られています。

うまくまとめられませんが、自分の中で「オシャレ」「ファッション」ではなく生活をする上で絶対に必要なものであることは確かです。

この一年お客さんの靴を何足も磨きましたが、同じモデルでも、履き込んだ先の表情は全く違っていて一緒にいろいろなものを乗り越えた、相棒みたいな感覚になってしまうとなおさら気持ちが入ってしまいます。

ご紹介した靴も、初めから一生モノと気負わず、「かっこいいから」「大人っぽいから」そんな気軽な感情で触れてもらいたいと思います。付き合うちにどんどん別の側面も見えてくる、本当に人間相手みたいにゆっくりと関係を築いていけるアイテムだと思います。

吉浦
この記事を書いたひと
吉浦 康太YOSHIURA KOTA | sas_yoshiura
1995年生まれ。2017年春より「SLOW&STEADY」で勤務をスタート。靴磨きが大好き。
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